オーダーメイドノートが作れることで有名なカキモリは、隣にオリジナルインクが作れるink standというお店も持っていたりする。
ということで、カキモリの記事後半はこのinkstandの話である。
ノート編はコチラ。
カキモリと階段を挟んで反対側にある。
ノートのカキモリは落ち着いたカフェみたいな雰囲気だが、インクのカキモリはお洒落なバーという感じ。
全面ガラス張りで外からも中の様子が伺える。
奥の小さな棚にはインクの見本も置いてある。
16色のインクを3色まで自由に組み合わせて色を作っていく。
小さなカップに1滴ずつ入れて調整し、ガラス棒で混ぜて、ガラスペンで試筆。
カップは最初は2個だけ置いてあるが言えばいくらでも頂けるとのことだった。
先日たまたま現場で塗装屋さんにお会いして、現地調色をされている姿を拝見した。
どうして見ただけで色の配合が解るのかと尋ねたら「慣れだよ」とのこと。
いつも思うが、職人さんってすごい。
なんの話かというと、混色が想像を絶するほど難しい。
2色を1滴ずつ混ぜたときのカラーチャートはすぐ隣に置いてあるので良いが、そこから先がわからない。
3色混ぜようものならコレジャナイ感満載になってしまう。
またガラスペンで色を変える時はしっかり水分を拭いてから新しいインクに切り替えないと、実際より色合いが薄く見えてしまうので要注意…。
結局2色に落ち着き、配合を依頼する。
忘れてはいけないので何滴ずつ混ぜたか、メモの意味を込めて試筆した方が良い。
20分後に出来上がるとのこと。
こちらも料金は後払い。
待ってる間にふらっと入って行ったお店で名刺入れを買ってしまったのは別の話。
そしてできたインクがコチラ。
自由にやれと言われて完成した色を見るとその人の性格がわかるような気がする。
紫がかったグレーです。
暗いけど個人的には可愛いと思っているので満足です。
グランセNCに入れて書いてみた。
ホームページにもあるように、粘度が低いらしくトラベラーズノートでは少し弾くような感覚がある。
つけぺんや万年筆の太字ともあまり相性がよろしくないらしい。
ガラスペンを買えと言うのか…。
それにしてもこのお店にはガラスペンが欲しくなってしまう罠が隠されているわ。
実はカキモリの方でガラスペンが売られていたのだけどこれが結構いい値段したんだなぁ…。
すごく可愛くて、すごく素敵だったんだけど、すごく繊細なガラスペン…万年筆どころじゃなく気を使う。
今のところグランセNCで問題なく使えているので、しばらくはこのままでいいか。
ノートを作っている間に、インクを作って、待っている間に同じビルのほかのお店も見てみる。
このビル一つで気がつけば2時間も滞在していた。
なんでもこの近辺には小さいがお洒落なお店が多くあるらしい。
東京に住むなら蔵前周辺が良いな、と無駄に考えるのであった。